【年に2回の衣替えで!】クロゼットをお片付け

春から夏へと移り変わるこの時期、真夏ですか?というくらい暑かったかと思うと、夜にはひんやり涼しくなったりして、着るものに困るという方も多いのではないでしょうか?なかには、夏物と冬物がクロゼットまわりで大渋滞をおこしているなんて方もいたりして、悩ましいかぎりです。

 

そんなわけで、今回のテーマは衣替えです。いつどのタイミングでしたらいいのか、衣替えの仕方やポイント、そもそもしなきゃいけないのか等々。これまで、なんとな~くやりすごしてきた衣替え問題について考えてみたいと思います。

 

 

衣替えは、日本ならではの風習だった?

 

さっそくですがこの衣替え、日本独特の文化だということ、ご存知でしたか?

 

歴史をひもとくと平安時代の宮中行事にまで遡るというから驚きです。江戸時代にはなんと!衣替えの日と着物の種類を幕府が定めていますし、明治時代に入って和装から洋装に変わったときも、明治政府が夏服(6月1日~9月30日)と冬服(10月1日~翌5月31日)の時期を定めています。一般的に衣替えの時期が6月と10月とされているのは、このときの名残なんですね。

 

日本の民族衣装である着物(和服)は、仕立てや生地によって今も着る季節がハッキリ分かれていて、そこからちょっと外れたりすると、ルールを重んじる方からダメ出しをされるなんて話を聞いたことがあります。学校や企業の制服も6月と10月で夏服・冬服に変わりますし。古くからの習わしが、脈々と受け継げられているのですね。

 

今さらですけど、衣替えにそんな歴史があるとは思いもしませんでした。

 

衣替えすると、今の自分がわかります

 

歴史物語はさておき、考えたいのは今の時代の衣替えです。

 

衣替えをするためには、まず手持ちの服をクロゼットや収納ボックスから出します。すると、今自分が持っている洋服の種類や数がわかりますし、くたびれ度合いなどコンディションを見直すことができます。主な見直しポイントは次の5つです。

 

その1)サイズが合っているか?

その2)シミや汚れが残っていないか?

その3)色あせや型くずれはないか?

その4)毛玉やほつれはないか?

その5)来シーズンも着たいと思うか?

 

 

タイツや靴下、下着類も含め、一つひとつチェックして、少しでも当てはまったら、サヨナラするタイミングかもしれません。どうしようか迷ったら、実際に着て鏡で確かめましょう。

 

「お出かけにはムリでも部屋着ならいけそう」と手元に残したくなる方もいらっしゃると思いますが、ハッキリ申しあげてお出かけ着は部屋着になりません。これを書いているワタクシも、これまで何度そう思って愛着ある洋服を残してきたことか……。でも、部屋着として着たことなんてないんですよ、一度も。

 

お出かけするときに来ていた洋服と、家でくつろぐときに着る洋服とでは、そもそもの目的が違うんですよね。なので、「お出かけにムリ」となった時点で、潔くサヨナラするのがよいのだと思います。どうしても手放せない……という方は、心が納得するまで思い出として大切にしまっておきましょう。

 

こうして、今持っている洋服を見直すことで、買い替えや買い足しの要不要がわかりますし、自分の好みも再確認できます。

 

衣替えでしまう衣類は洗濯とクリーニングでケア

 

持っている衣類の見直しができると同時に、収納スペースの環境整理ができるのも衣替えのメリット。まずはクロゼットや押入など収納空間の扉を開けて換気と除湿!こもりがちな臭いや湿気を飛ばして、ホコリや糸くずをキレイにお掃除しましょう。一度からっぽにした収納空間を隅々まできれいにしたら、シーズンオフの衣類を収納するわけですが、その前にきっちり済ませておきたいのが、洗濯とクリーニングです。

 

 

衣替えでこれから着たい夏物の白いパンツやブラウスを出したら、首まわりや袖口が黄ばんでいて残念な気持ちになったことはありませんか?収納前は気にならなかったシミや汚れも、半年近くしまっている間に浮き上がってくることがあります。すぐに着たかった洋服に、シミや汚れ、黄ばみが浮いていたら……それだけでテンションがさがってしまいます。そうならないためにも、収納前にしっかり汚れを落としておくこと。併せて虫に食われやすいウールやシルク素材の洋服は、防虫剤でガードすることも忘れずに。

 

防虫剤を使う場合は、種類が異なる香りのものを使うと、場合によっては香りが混ざり合って「香害」になってしまう可能性もあるので、無臭タイプのものや香りの優しいハーブ系のものを選ぶのがおすすめです。また、カビやシミの原因にもなる湿気対策として除湿剤を置いて、適度に換気するといいでしょう。

 

洋服の種類に合わせて、しまい方もひと工夫

 

シーズンオフの衣類をしまうときに気をつけたいのが、収納中の型崩れです。例えばジャケットは襟や畳んでしまうと襟部分や肩がつぶれて立体感が損なわれてしまうので、ハンガーにかけたまま収納したいもの。反対にニット類はハンガーにかけると重みで袖が伸びてしまうので畳んでしまうのが正解。ほかにも、シワが気にならない素材の衣類は、圧縮袋にいれてコンパクトにするとスペースに余裕が生まれますし、ハンガー用の収納カバーで消臭機能付きのものも出ているので、便利グッズを有効利用して賢く収納しましょう。

 

また、畳んで収納するセーターやTシャツなどは重ねると何がどこにあるのか分かりにくくなってしまうので、収納ケースは窓付きがオススメです。引き出し式のケースを利用する場合は、引き出しを開けた時にパッとひと目で見渡せるように、立てて収納するとよいですね。衣類に限らず収納の基本はどこに何があるか、ひと目でわかること。モノを探す時間ほどムダなものはありませんから。

 

「しまう」ことより「使う」ことを考えるのが収納の極意であると、片づけのプロが言っておりました。便利な収納グッズを駆使して、あふれる物をきっちり収めたとしても、それらを必要なときにすぐ取り出せなければ、意味がないのだと。確かにおっしゃるとおりです。衣替えの前後で、しまってある洋服が急に必要になることだってありますから。衣替えと合わせて収納の仕方を見直してみることも大切かもしれませんね。

 

あえて衣替えをしないという選択肢も

 

ここまで衣替えについてお話してきましたが、それでもやっぱり衣替えは面倒!できればしたくないという場合は、衣類の入れ替えが不要のクロゼットにしてしまうのも悪くありません。これから家を建てるのであれば、手持ちの洋服をすべて収納できるウォークインクロゼットをつくることもできますが、そうではない場合、今あるクロゼットにオン&オフ全シーズンの衣類を収納することになるので、ぎゅうぎゅう詰めにならないよう厳選する必要があるでしょう。

 

冠婚葬祭用、仕事用、プライベート用、アウトドア用など、ライフスタイルやシーンに合わせて、クロゼットに収納するレギュラーメンバーを選出する。手持ちのラインナップを把握しやすくなって、毎日の洋服選びがスムーズになるかもしれませんね。

 

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すでに冬物から春夏物への衣替えを済ませたという方もいらっしゃると思いますが、これからという方は少しでも参考にしていただけると嬉しいです。まずは手持ちの洋服を見直すことから始めてみてはいかがでしょう。

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