こんにちは、みんなの女子トーク編集部です。
先日、仕事終わりにふらっと本屋さんに寄りました。店内をぶらぶら歩いていると予期せぬ出会いがあるもので、ふと目に留まったのが「オートミール」関連本。
ダイエット効果を期待して取り入れていると、少し前に友人から聞いたばかりだったこともあって、とっても気になりますオートミール。というわけで、さっそく調べてみましたよ。
国産オートミールは北海道発祥⁈
そもそもオートミールとは何なのか?今さら?と思われる方も多いかもしれませんが、まずは基本の「キ」からはじめてみたいと思います。
オートミールはオーツ麦、またの名を燕麦(エンバク)という麦を、脱穀して細かくカットしたり押しつぶしたりしたもので、コーンフレークやミューズリーと同じシリアル食品。
もともとはイギリスやスコットランド、アイルランドで食べられていたお粥状に煮たものが、移民とともにアメリカに渡り、フレーク状の製品になって広く普及することになりました。
ヨーロッパやアメリカで食べられていたオートミールが、日本にもたらされたのは明治初期。
欧米式の農業が北海道に導入された際、農作業の重要な動力だった牛や馬の飼料として植えられたのがはじまりです。その後、農産物の加工・貯蔵技術が進み、1920年代、「日食(日本食品製造合資会社)」が日本ではじめて食用オートミールを製品化します。
国産オートミールで検索すると、必ず登場するのがこの「日食(日本食品製造合資会社)」さん。本社がある札幌が日本におけるオートミール発祥の地というわけです。
同社のホームページをみると専用サイトもあって、そこには1929年から続くオートミール製造の歴史が、詳しく紹介されているので、興味のある方は見てみてください。
食物繊維は白米の20倍!
実は90年以上も前から日本で製造されていたにも関わらず、お米を愛する日本人には、なかなか浸透しなかったようです。
けれど、昭和天皇は朝食にオートミールを召しあがっていたそうですし、大河の主人公にもなったあの渋沢栄一翁も、牛乳と砂糖をかけたオートミールを好んで食べていたと伝えられています。
さてさて、すっかり前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。
海外のセレブリティやアスリートに愛され、「完全食」としてダイエットや腸活の代表食材的に語られるオートミールのビックリな栄養価についてご紹介しましょう。
オートミールは玄米と同じで外皮を残したまま加工されるため、栄養価が豊富。食物繊維は白米の20倍、玄米と比べても3.5倍も含まれています。
加えて、鉄分は2倍、カルシウムは5倍。 水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれているので、血液中のコレステロールを排出させると同時に、優れた整腸作用で便秘の解消にも効果的とされています。
食物繊維はお腹の中で水分を吸収して膨張するため、消化が緩やかになり、空腹を感じにくくするという働きもあります。空腹を感じずにすめば、小腹が空いてついうっかりおやつに手を伸ばしてしまうことも回避できるかもしれません。
ダイエットに嬉しい「低GI食品」
「GI値」が低いこともオートミールが注目されるポイントのひとつです。
GIとは「Glycemic Index」の略で「糖化指数」を表します。これは食品を摂取した後の血糖値の上がりやすさを示す数値で、GI値が低い食品ほど血糖値が上がりにくく、脂肪をつくるインスリンの分泌が抑えられるといわれています。
GI値は100までの数値であらわされ、55以下の食品が「低GI食品」とされています。
具体的には 肉や魚、乳製品、糖質が少ない野菜などが含まれ、オートミールはGI値が55なので低GI食品に分類されます。フランスパン93、食パン91、うどん85、ご飯(白米)84、クロワッサン68、パスタ65、ライ麦パン58など、主食系の食品のなかでも低いことが分かります。
低GI食品のオートミールは、食物繊維や脂質、たんぱく質などの栄養成分を含んでいるので、消化・吸収に時間がかかります。
そのため、食後も血糖値の上昇が緩やかで、インスリンも分泌しすぎることがありません。消化・吸収が緩やかな分だけ満腹感も持続して、食欲も抑えられるので、結果的にダイエットにつながるというわけです。
おいしい♪ かんたん!【オートミールレシピ】
栄養豊富でダイエットにもメリットのあるオートミール。
食べ方としては牛乳とお砂糖をかけていただくのが定番ですが、最近では動画サイトなどで簡単で美味しいレシピがたくさん紹介されています。そんな中から、少ない材料で簡単に作れるものにトライしてみたので、ご紹介しますね。
<オートミール蒸しパン>
これは某動画サイトで見たレシピで、材料も少なく工程も混ぜてレンチンするだけと、とっても簡単。
蒸しパンなんて聞くと、蒸し器使うの?なんかちょっと面倒?と、腰が引けてしまいそうですが、これは本当に簡単。お菓子づくりなんてほとんどしない私でも、簡単に失敗せず(←ここ大事)できました。
つくり方メモ☆
アーモンドミルク(牛乳や豆乳でもよい)でふやかしたオートミールを粘り気が出るまで混ぜて、卵、砂糖、ベーキングパウダー、蜂蜜を加えてむらなく混ぜたら、電子レンジで5分加熱。
これでふんわりもっちりの蒸しパン完成です。
<オートミールグラノーラ>
こちらはおしゃれなお友だちに教えてもらったレシピ。
オートミールとナッツをフライパンでゆっくり炒めて、好きなドライフルーツを加えるだけなのでやっぱり簡単です。
甘いのはちょっと……という場合は、メープルシロップやハチミツを加えずに、オイルとバターで香ばしく仕上げるという方法も。
つくり方メモ☆
オートミールにオリーブオイルとハチミツ(バターに替えてもOK)を加えてよく混ぜ合わせたら、フライパンで焦がさないようにゆっくり炒めます。
全体に火がとおってキツネ色になったら火を止めて、好きなドライフルーツを加えて出来上がり。
<お茶漬けの素でお手軽雑炊>
オートミールをお米くらいの柔らかさまでふやかす「米化」がダイエッターの間で人気らしいのですが、これ、結構いけます。
オートミールにお水をふりかけて電子レンジで加熱するのですが、ほどよく水分を吸って膨らんだオートミールがもちもちしていい感じ。
おにぎりやチャーハン、リゾットなどアレンジも自在です。お茶漬けの素と多めのお湯でとろとろに煮て雑炊にするのもオススメです。
つくり方メモ☆
オートミールにお茶漬けの素とたっぷりのお湯を加えて、鍋でくつくつ煮ます。
お好みで溶き卵やネギをプラスしてもいいですね。スープジャーを使えば材料を入れておくだけで、お昼には雑炊が出来上がっていて、なんて便利なの!と感激しました。
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日常的に取り入れている人にとっては、何を今さらなことばかりだったかもしれませんが、いかがでしたか?
最近のものと思っていたオートミールが、実は昭和の初めから作られていて、昭和天皇も召し上がっていたという事実にちょっと驚きました。
個人的には蒸しパンがお気に入りで、おやつの時間にササっとつくって、アツアツをハフハフしながら食べています。
そうそう、オートミールを調べていて知ったのですが、美意識の高い女性の間では、「オーバーナイトオーツ」が注目されているそうですよ。
牛乳や豆乳、ヨーグルトなどに一晩漬けてやわらかくしたオートミールにバナナやベリーなどフルーツをたっぷりのせていただく、おしゃれでヘルシーな朝食のスタイル。
お腹も心も満たされて、気分よく一日をスタートできそうですね。